はじめての店は緊張する。
それが焼き鳥屋なら、なおさらだ。
でもね。メニューをひと通りみて安心したよ。
ホッピーがあったから。
そしてすばらしくないですか?
最初からナカがこうやってくるの。
メニューの写真です。
これを食べたようです。
こうやって楽しんだようです。
そして帰ったっぽいです。
なんだかやりきれなくて松本へ。
こんな日はホッピーから。
いろいろ、うまくいかないな。
厚揚げ(250)
梅きゅー(100)を頼むなんて、やっぱり弱ってるのかな。
小宇宙だな。
伝わらないか…ごめんなさい。
やっぱり弱ってるね。
追加。
ここにきて厚揚げが沁みる。うまい。
梅きゅーも。
こんなもん家で食べても、うまくもなんともないよ。
ここで食うからいいんだよなぁ。
ふー。
外はまだ明るい。
梅きゅーでいい感じにリセットされてる。
爽やかな俺。
黒ホッピーを飲むなんて。
やっぱり弱ってるのかな。
明日は七夕。
そういえばK氏はいま秋田出張中だ。
永楽食堂には行ってくれたかな。
ぜひ行ってほしいと社内メールで言っておいたけど。
もうイチ黒ホ。
あれ、なんか元気だ。
でもひとりだ。
店を出たら、花火のにおいがした。
夏。
甲府の夜は、ようやく始まった。
ホの字からいきますかね。
ホの字。
すごい混んでる。一席だけ空いてた。
どうするか。
そういえばさっき妻からライン来た。
あ、レバゴマ(100)すぐ来た!
あー、これはいいね。スナック感覚のレバ。
仕事中、おやつとして口に放り込みたい。
中がトロトロしてるよ。
妻はね、甲府で飲んでるなら東京までおいでって。
そうだよねー。あと1時間で新宿だもの。
いつもそう思って甲府で降りるとかなかったんだけど。
煮玉子(100)が来た。
周りのスープがうまいから、煮込みも絶対うまいはず。
妻になんて返したかといえば、、
「甲府、意外といいぞ!」
いつも降りなかったのに今日は降りて。
魔がさしたといえば魔がさしたのかな。
で、、、それから返信なくて。
うーん。
なにか間違えたな。
いや、別にやましいことはしてませんよ。
してたら、妻も見てるこのブログに書きませんから。
ナカ
どうしよ。
なにが悪かったのか。
知らんけど。
ナ
うんうん。
これでいい。
さて、我々が次に向かったのがここ。
新しそうに見えるけど、創業80年。
その名もどてやき。
名古屋じゃないよ、甲府だよ。
さて飲み物、どうしよ。
梅ワリだな。
まず梅シロップを入れてくれて。
これな。
それから「冷えてるよー、焼酎」って注いでくれた。
注文しなくても自動でどて焼きが出てくる。
うまいよ!
ドライな感じ。甘すぎず、それでいてうまみがある。
これはうまいどて焼きだ。名古屋とはまたちがう。
この新聞紙で手を拭くのかな。
最高じゃないか。
ビール(大)の隣のレも気になる。
もう、どて焼き売り切れみたい。
それで食べれなかったお客さんに、マスターがどて焼きの汁だけあげてる。
いいわ。
キョロキョロしてたら隣の常連のおじいさんが話しかけてくれた。
「お客さんは初めてですか?迷ったらせんまいだよ」
有難い。もちろん、せんまいください!
せんまいを待ってるとマスターがくれた。
有難い。
せんまい来た!
おー。
酢でさっぱりしてる。食感がいい。
「迷ったら、せんまい」
その言葉の意味を噛みしめている。
まだ18時なのに、いま来たお客さん、ネタ切れって言われてる。
せんまいを教えてくれた常連さん
「どうです?日本でここだけでしょ?しょうゆ味のせんまい」
「うまいです!」と答える。
いや、たしかにうまいです!
この喧騒がいい。
その常連さんが、マスターここにもやってって言ってくれて漬け物をもらう。
有難い。
なんですか。パラダイスですか。
隣の焼きそばもうまそう。
うん、パラダイスです。
ここにずっといたいけど、こんな我々にも次の約束がある。
甲府の夜は、まだ始まってもいない。
発酵酒場と聞いて入らないわけにはいかない。
メニューも良さそうだ。
日本酒もいろいろある。
でもこのグラスワインにしたよ。
いいわ。
ふんわりしてる。うまい。
塩麹漬け豆腐(300)
自家製ラー油がのってるよ。
うまーい!
いい店だわ。
やばい日本酒飲みたい。
致し方ない。五人娘 純米を半合で。
うまい。
飲んでよかった、そう思える酒。
あまり飲んだことない味。
酒粕味噌漬け卵(200)
すごいよ。ねっとり。
すごく卵なんだけど、卵じゃないみたい。
しょっぱくないのもいい。
この手の卵でここまで感動したのは初めてだ。
ピザとかごはんとか唐揚げとかもある。
そのどこかに発酵が関わってる。
ぜんぶ食べてみたいな。
それにしても寺田本家のお酒いいなあ。
やさしい感じがする。
そしてこれを。
精米歩合を80%にしてるのか。
あえて磨きすぎない。
磨けばよいというものではない。
俺のような酒だ。
もっと飲みたい。
むすひも飲んでみたい。
思いがけずいい店に入れた。
しかし、行かねばならぬ。
甲府の夜は、まだ始まってもいない。
ワイナリーまで80メートル。
ワイナリーまで20メートル。
着いた!
わー、すごい!
甲府にこんなのあったのかー。
まあ、甲府はワインだけどな。
この建物はサドヤワインブティック。
ワインを売ってる。飲むこともできる。
ワイナリーツアーは満員みたい。
残念。
でも、いい感じ。
ドライスパーリング(300)
うんうん。
ここで売ってるワイン、だいたいグラスで飲める。
なんて最高な場所。
いいねー。
目がチカチカする。
シャトーブリヤン ミュール サドヤ農場(500)
これ。
うんうん。
なるほどです。
シャトーブリヤンって牛肉じゃなかったっけ?
と思って調べるとそっちはシャトーブリアンなのね。
まあ、いいや。
甲鐵百年(500)
これな。
これ、おいしいね。
いい場所を知った。
さて、つぎ行きますか。
甲府の夜は、まだ始まってもいない。
今夜はどこで飲むか。
めずらしく考えがまとまらない。
今までこんなことなかったのに…
というか、自分でもわかる。
今の私、少しヘンだ。
一旦ここで冷静になろう。
ホッピー(300)で。
ここのおかみさん、ホッピー名人なんだ。
ほら。
で、なんで今の私がヘンかって?
うーん、それをお話しすると少しばかり長くなりますがいいですかね?
わかりました。それではお話ししましょう。
じつはここに来る前、私は信州ワインサミットに参加していました。
あ、いきなり驚かせてしまったならごめんなさい。
サミットと言っても、そんなに重く考えないでくださいね。
その信州ワインサミットで飲んだワイン。
小太郎メルロー 樽熟成(池田町ハーブセンター)
うまかった。
いいワインらしく、香りと味がブワッとくる感じ。
それから、これもよかった。
安曇野池田 カルベネ・ソーヴィニヨン(グランポレール安曇野池田ヴィンヤード)
日本の、長野のワインもやるなと。
当時の私はすごく救われた気がしていました。
ただ、このままのモードだと、今からリストランテとかに行っちゃいそうで。
嗜好が完全に欧米化してしまっていましたから。
そんな私、ヘンですよね。
(ワガママかもしれませんが、いま思うと、この時点で自分がヘンかもって気づけたのはすごくラッキーなことだったのです)
それで自分をリセットすべく、ここでホッピーを飲んだ、という訳なんです。
今日はうまい焼き鳥か、うまい刺身を目指して松本に来た。
なのに、すっかりワインのあたしがいて。
オシャレレバーパテとか行きそうで。
自分を責めたりして。
でも、
こんなの飲んだなら無理もないよって言ってもらえて。
シャルドネ オーク プレミアム(ノーザンアルプスヴィンヤード)
いい白ワインってうまいなって思った。
むしろ赤よりもこってりしてるかもって。
はっ!
またワインのこと考えていた。
これじゃ思うツボじゃないか。
冷静になろう。周りを見よう。
カレンダーは今年もカモツルか。
いつものこの場所、いつものカモツル。
こうやってホームとも言える場所に帰って、
少し落ち着いたら思い出した。
おととしのワインサミットはK氏と参加したんだ。
あのときも途中で抜け出して蕎麦倶楽部佐々木でリセットしたなって。
ホッピー追加。
だんだん自分を取り戻してきた。
うんうん。やっぱり好きだなー。
信州にこんないい立ち飲み屋があるとはなー。
ワインもけっこうあって。
5、6、7だから、当然ほかに1、2、3、4があるばず。
ほら、1、2、3、4だ。
うーん、どれにしよう。
もうよくわかんないから、
俺のラッキーナンバーの3とかにしちゃおうかな。
はっ!
いかん、いかん。
早くこれを!3杯目のホッピーを!
ワインを3杯飲んだら、ホッピーも最低3杯。
これがサミットのニュースで必ず耳にする相互主義ってやつ。
つまり、二国間交渉において,双方の市場を同等に開放しようとする考え。1980年代に日本の貿易黒字が顕著になったため,1988年10月に当時のEC委員会は相互主義について公式見解を発表,さらに米国の包括通商法(1988年新通商法)も数ヵ所で相互主義について言及している。(百科事典 マイペディアより)
ウルグアイラウンドって言葉は一度は聞いたことあるよね。
長芋のしょうゆづけ(200)
長芋×醤油。これは完全なる和。
海苔がまたうまい。
うん、これでようやく嗜好がリセットされたぞ。
ありがとう。
さて、どうするか。
今なら焼き鳥も刺身も食べたいと思える。
どこへ向かおう。
なにを目指そう。
ただすでにけっこう満腹になってしまって、
もう家に帰ろうかなって思っていることは秘密にしてほしい。