或阿呆の東京

aru ahou no TOKYO

味珍(横浜)

ここは横浜狸小路

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久しぶりに同期のK氏と飲みますよ。
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前から気になってた味珍に来れた。うれしいな。
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豚の店だよ。あ、まいちんと読みます。
 
二階でK氏の到着を待ちます。そわそわ。
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K氏、到着です!即カンパイ。
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同期っていいもんですな。
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なにを頼めばいいかわからない…
でも豚の店だからね、とりあえず豚舌。
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柔らかくてうまいわ。
 
豚のすべてを食べられる店。
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大将の背中を見れば、いい店だってわかるよね。
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白菜の漬物もちゃんとうまい。
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舌の次は尾だよ。あのクルクル巻いてるやつか。
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あのクルクル巻いてるやつが、こんなにうまかったか。
 
牛モツ煮込みもあった。豚だけじゃないぞ。
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さて次はどうするかとK氏と考える。
耳行きますか。耳。
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豚の耳ってペラペラだと思うじゃないですか。
ぜんぜんペラペラじゃなかった。
ねっとりしてるの。
 
隣の常連さんがグラスで焼酎を飲んでいる。
気になって見ていたら、「やかん」と注文すればいいと教えてくれた。
どうやらやかんで注いでくれるから、常連さんはそう呼ぶらしい。
そんな常連ぶっていいの?と思いながら、
K氏と声を合わせておそるおそる言ってみる。
 
 
バルス!…
 
 
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あの地平線線
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輝くのは
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どこかに君をかくしているから
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たくさんの灯がなつかしいのは

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あのどれかひとつに君がいるから
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さて、これは足。つまり豚足。
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やっぱりうまいな。こんなうまい豚足なかなかない。
 
見た目は似てても部位ごとそれぞれ味がちがう。
 
やかん、なんだか甘くてうまいけど、
さすがにこれ以上飲んだら危険だ。
 
あ、やかんを教えてくれた隣の常連さんが、
白菜くれた。
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では、もう1本ビールを飲んで次に行きますか。
 
この急な階段を降りてね、次へ。
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