その店は、駅から少し離れている。
それでも向かってしまう。
右足くん 左足くん
かわりばんこ かわりばんこ
ぼくをはこんで ちったか たったったぁ
予備校のところを左折だ。
着いた!
よかった、やってた。
前回は3軒目に来たけど、幸い今日は2軒目。
たくさん食べられる。
はいー。
前回、メニューにはないが頼めることを知った焼酎の水割り。
ここはレモンサワーよりこっちだと。
混んでるよ。
カウンターの最果てに座ってる。
メニューより後ろだ。
それでも、もやしがうまい。
なに焼きますか?と聞かれてメニューを見る。
見えないじゃねーか!
でも、俺は大丈夫。2回目だからね。
「ふ、ふつうのやきとりください! た、タレで」
すぐ、来た!
やっぱりうまいー!
タレもうまいし、この歯ごたえが好きだ。
ひと皿5本から。
周りの二人や三人で飲んでるお客さんを見て、
妻と来ればさらにいいのになとため息をつく。
それでもそれを噛みしめて。
コリコリ、バリバリする。
やっとメニューを見れた。
5本未満も頼めるのかな。
とり皮はすごいうまそうなんだけど、
一人じゃ食べきれないボリューム感だ。
妻よ…。
俺は焼酎水割りを追加します。
常連さんはここで何本やきとりを食べるのだろう。
20本くらいはいくのだろうか。
ここでも食べたことのないものを食べよう。
今日はそういう日だ。
もも焼だ。
その前に漬け物を足してくれた。
ありがとう。
もも焼はまだ来ない。
やきとりに比べて時間がかかるのだ。
あ、来ました!
運ばれてきたときから、もういいにおい。
鰻みたいな。鰻みたいな。
メリー!
メリークリスマス!
なにこれ、うますぎ。
見た目から、最高やんか。
これが420円とは。
香ばし、うまし。
食べ終わっても、まだ残ってた。
いや、追加のな。
とにかく、賑わっている。
ずっとここにいたい。
それでも、行かねばならぬ。
夜。
生ぬるい風。
月が綺麗だよ、と妻に写真を送った。
返事はまだない。